インフラ、再生可能エネルギー、新興技術への投資が拡大する中、プロジェクトファイナンスは進化を続けています。

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日本における再生可能エネルギープロジェクトファイナンスの最新動向

プロジェクトファイナンスとは、発電、天然資源開発等の大規模プロジェクトに対して金融機関が供与するシニアローンであって、リミテッド・リコース・ベースで実行され、プロジェクトからの収益(キャッシュフロー)を返済原資とするものをいう。

典型的には、スポンサーが特別目的会社(SPC)を設立し、SPCがレンダーから借入れを行い又は社債を発行するとともに、スポンサー等からエクイティ出資や劣後ローンの貸付を受けることで行われる。

このうち、金融機関によるシニアローンの貸付は「プロジェクトファイナンス」、社債の引き受けは「プロジェクトボンド」と呼ばれる。また、劣後(メザニン)ローンの貸付、株式を通じたエクイティ出資は、それぞれ「インフラデット」、「インフラエクイティ」と呼ばれることが多い。

2024年の世界のプロジェクトファイナンスにおける主幹事銀行(MLA:Mandated Lead Arranger)のリーグテーブルでは、日本の3メガバンク(MUFG、SMBC、Mizuho)がいずれもトップ10に入っている(Project Finance International, ”Global MLA Rankings 2024”)。

特徴

Katsuya Hongyo
本行克哉
パートナー
中央総合法律事務所
東京
Tel: +81 3 3539 1877
Email: hongyo_k@clo.gr.jp

プロジェクトファイナンスの特徴は、特定のプロジェクトを対象とし、返済原資が原則として当該プロジェクトから生じる収益(キャッシュフロー)に限定される点にある。

エクイティ出資を行うスポンサーが配当を通じてプロジェクトのアップサイドを享受する一方、レンダーの収益は、アレンジメントフィー等の各種手数料を除けば、原則として定額の約定利息に限られる。

加えて、シニアレンダーの唯一の返済原資は基本的に借入人(SPC)のキャッシュフローであり、リスク許容度も限定的である。借入人に残されたリスクは最終的にシニアレンダーおよびスポンサーが負担することになるため、プロジェクトリスクを借入人(SPC)以外の他の契約当事者に転嫁(パススルー)するか、プロジェクトのストラクチャーの中で除去又は軽減することが不可欠となる。このように、案件を「融資可能(Bankable)」なものとなるように組成する点に、プロジェクトファイナンスの本質がある。

FITからFIPへの移行

日本の再生可能エネルギー市場は、政府支援による固定価格買取制度(FIT)から、フィードインプレミアム制度(FIP)及びコーポレーPPAを中心とする市場ベースの枠組みへの移行期にある。

2012年に導入されたFITは、オフテイカー(電気事業者)に対し、再生可能エネルギー源により発電された電気を、一定期間、固定価格で、全量を買い取ることを義務付ける制度であり、発電事業者のオフテイクリスク(価格リスク・買取量リスク)を実質的に排除し、日本の再エネ市場を牽引してきた。このモデルは現在、段階的に廃止されつつある。

2026年2月、経済産業省(調達価格等算定委員会)は、2027年度以降は地上設置型の事業用太陽光発電(10kW以上)をFIT/FIPの新規支援対象から除外する方針を確定した。もっとも、既存FIT認定設備をFIPへ移行させること(いわゆる「FIP転」)は引き続き可能である。

今後は、屋根設置型太陽光、ペロブスカイト太陽電池、FIPと組み合わせた市場統合型のコーポレートPPA等に政策支援の重点が移ると考えられる。

FIPは、発電事業者が卸電力市場(日本卸電力取引所(JEPX))又は相対取引で得る売電収入に、一定のプレミアムを上乗せする制度である。FITと異なり、FIPは売電価格自体を保証するわけではない。

FIPにはいくつかの重要な商業上の利点がある。発電事業者は、蓄電池を活用し市場価格の高い時間帯に売電することで収益を最適化できるほか、政府の補助金プログラムの恩恵を受けることができる。さらに、2026年度以降、経済産業省が新たに運用を開始する出力制御順位ルールの下で、FIP電源は、FIT電源よりも出力制御を受けにくくなることが見込まれている。

FIPの下では相対取引が可能であるため、その一形態としてコーポレートPPAが可能となる。

コーポレートPPAとバーチャルPPA

コーポレートPPAとは、発電事業者と企業・地方公共団体等の需要家(電気利用者)との間で締結される、中長期の固定価格での電力受給契約のことをいう。コーポレートPPAは世界的には比較的普及しているが、日本では、差金決済契約(Contract for Difference, ”CfD”)として構築されるバーチャルPPAについて明確な法的枠組みが整備されたのはごく最近のことである。

2022年、経済産業省は、一定の要件を満たすバーチャルPPAが商品先物取引法上の店頭商品デリバティブ取引に該当しないことを確認した。さらに、2025年には、企業会計基準委員会(ASBJ)が、バーチャルPPA(一定の非化石価値の購入取引)について需要家側においては金融派生商品(デリバティブ)としての会計処理は不要であることを明確化した。

これらにより、日本におけるバーチャルPPAの法務・会計上の予見可能性は高まりつつある。日本で公表されたコーポレートPPAは、2022年の30件(うちバーチャルPPA6件)から、2025年には148件(うちバーチャルPPA33件)へと着実に増加している。

コーポレートPPAにおける融資可能性(Bankability)

コーポレートPPAを前提とする再生可能エネルギープロジェクトファイナンスの観点からは、FIPと組み合わせたものは日本において次第に「融資可能(Bankable)」なものとなりつつある一方、FIPを伴わないコーポレートPPAは依然として限定的である。

金融機関としては、①需要家が10~20年に及ぶ長期契約を履行できる信用力を有するか、②保証、信用補完、インセンティブ制度等により需要家の信用リスクを補完できるか、③中途解約時の違約金又は補償条項が元利金残高を十分にカバーする内容となっているか等を総合的に考慮し、融資可能性(Bankability)を判断することとなる。

日本がFITから市場ベースの枠組みへの移行を完了するにつれ、FIPと組み合わせたコーポレートPPAが、再生可能エネルギープロジェクトファイナンスにおける優位的なストラクチャーになると予想される。

プロジェクト関連契約

Jun Niizawa
新澤 純
パートナー
中央総合法律事務所
東京
Tel: +81 3 3539 1877
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(1) 基本的な考え方 電力受給契約(PPA)、EPC契約、O&M契約、保険契約、燃料供給契約及び土地利用権設定契約におけるプロジェクトリスク分配の大原則は、当該リスクを最も効率的にコントロールできる当事者に負担させるべきという点にある。

その際の基本的な考え方は、Back to Back(バック・トゥ・バック)、すなわち、借入人のレベルで発生したリスクを他の契約当事者に転嫁(パススルー)することで、借入人にリスクが残らないよう、各契約の相互関係をストラクチャリングすることである。

(2) PPA PPAのポイントは、発電事業者が、発電した電力を、どれだけの期間、どのような価格で、どれだけの数量を販売できるかである。すなわち、価格リスク・買取量リスクを最小化し、電力をTake or Pay(テイクオアペイ)条件で販売できることが重要である。FITの下では、電気事業者は、調達期間中、全量を、固定価格で買い取る義務を負っていたが、非FIT・非FIPの再エネ発電事業(コーポレートPPAを含む)では、プロジェクト期間を通じて、十分な数量が固定価格で保証されていることを確認しなければならない。「Take or Pay(テイクオアペイ)」とは、発電事業者が電力を供給可能な状態にある限り、オフテイカーは、受電したか否かにかかわらず、電力料金のうち基本料金を支払わなければならないことをいう。

また、オフテイカー(電気事業者)の信用力も重要な要素である。オフテイカー単独では十分な信用力を欠く場合には、親会社やその他の第三者の保証といった信用補完が必要となる場合もある。

(3) EPC契約 EPC契約のポイントは、①単独の工事請負業者又は建設共同企業体(JV)に一括発注すること、②発電施設等の完成及び商業運転開始日(COD)までに必要な全ての工事をパッケージとしてカバーし、運転可能な状態で引き渡されるFull Turn Key(フルターンキー)となっていること、③コストを固定価格とすることで、建設費、資材費、人件費等の上昇リスクを工事請負業者に負担させ、コストオーバーランを防止すること、④完工期限を明記し(Date Certain)、タイムオーバーランを防止すること、である。

①は、Single Point Responsibility(単一責任)の原則と呼ばれる。風力発電では、タービン供給業者と工事請負業者が異なるのが通常であり、タービン供給業者がタービンの供給や据付を行い、工事請負業者が基礎工事を含むBOP(バランス・オブ・プラント)工事を実施する。

工事を複数の請負業者に分割して発注する場合(いわゆる「バラコン」)、後日責任の所在をめぐる紛争が生じるリスク(インターフェースリスク)がある。可能な限り、施工全体について責任を負い、工事全体の調整を担う者との間でコンストラクションマネジメント契約を締結することが望ましい。

引渡し後の責任に関しては、契約不適合責任及び性能保証も重要である。前者は、建設工事そのものや機器の欠陥をカバーするものであるのに対し、後者はさらに進んで、意図された性能が達成できなかった場合をより広くカバーするものである。

風力発電では、契約不適合責任については、同一機種・同一ロットの複数のタービンについて連続的欠陥(Serial Defect)条項が置かれることがある。性能保証については、パワーカーブ保証や稼働率保証といった一定の保証値を定め、その未達分を基準として逸失利益を補償する旨が規定されることもある。

(4) 融資関連契約 融資関連契約は、シニアローン契約、担保関連契約、金利スワップ契約、スポンサーサポート契約、直接協定(Direct Agreement)から構成される。

シニアローン契約は、通常、複数の銀行団によるシンジケート・ローンの形態をとり、金銭消費貸借契約として文書化される。その条項には、財務コベナンツ(財務制限条項)と、ステップ・インを可能とするよう設計された期限の利益喪失事由が含まれる。財務コベナンツでは、DSCR(デット・サービス・カバレッジ・レシオ)と、D/E Ratio(デット・エクイティ比率)が定められる。

(5) 担保関連契約 シニアレンダーは、プロジェクトを構成する借入人の全ての資産、権利、契約上の地位に担保権を設定するのが原則である(「全資産担保の原則」)。これは、貸付金の回収にはプロジェクトの継続が不可欠であること、また、ステップ・インの実効性を確保するためには契約上の地位を含めて担保権を設定しておく必要があることによる。

なお、2026年5月25日に施行された事業性融資推進法に基づく企業価値担保権は、会社の全財産を一体として一つの担保権の目的とすることを認めるものであり、全資産担保の原則と親和的である。もっとも、企業価値担保権者の同意を得ずに行われた重要な財産の処分は無効とされるものの、善意無重過失の第三者には対抗できない点、企業価値担保権の実行には裁判所の手続を要し、時間と費用がかかる点等につき留意が必要である。

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台湾のプロジェクトファイナンスを牽引するグリーンエネルギー

過去数十年において、台湾のシンジケートローン市場ではプロジェクトファイナンスはほとんど見られませんでした。プロジェクトファイナンス取引の大半は民間によるインフラ案件、または官民連携(PPP)を通じたもので、その代表例が、2000年に実施され、大きな注目を集めた台湾高速鉄道(THSR)の3233億ニュー台湾ドル(100億米ドル)のマルチトランシェ型シンジケートローンです。

これまでで島内最大だったこのプロジェクトファイナンス取引の他にも、廃棄物焼却施設や発電所に関する取引が行われました。

しかし、台湾のプロジェクトファイナンス市場は、政府の「非核家園」という政策目標に後押しされ、2016年以降に大きな変化を遂げました。この取り組みでは、原子力エネルギーを再生可能エネルギーに置き換えることが計画されており、代替エネルギー源への需要を刺激しています。

固定価格買取制度が台湾の再生可能エネルギーを促進

Sarah Wu
Sarah Wu
パートナー
Lee and Li
台北
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再生可能エネルギーへの投資を加速するため、台湾法は「固定価格買取制度(feed-in tariff)」という政策メカニズムも設けられています。これは政府が台湾電力公司(Taiwan Power Company)に対して、再生可能エネルギー事業者が発電した電力を固定価格で購入することを求めるというものです。

その結果、主に洋上風力・太陽光エネルギープロジェクトを中心に、活発なグリーンエネルギー開発が進行しており、近年、プロジェクトファイナンスが注目を集めています。

進行中の太陽光プロジェクト、陸上・洋上の風力発電所プロジェクト、BESS(バッテリーエネルギー貯蔵システム)プロジェクトの中でも、画期的な案件だったのが、台湾初の洋上風力発電所であるフォルモサ1洋上風力発電プロジェクト(F1)であり、2018年に無事ファイナンシャル・クローズを迎えました。

その後、既にファイナンシャル・クローズを達成した10カ所の洋上風力発電所や、2027年までにファイナンシャル・クローズを迎える予定のパイプライン上の案件など、節目となるプロジェクトが続きました。

さらに、太陽光発電所は、政府が最終的に再生可能電力の約70%を担うことを目標としている主要なグリーンエネルギー源であることから、地上設置型太陽光発電所、屋根設置型太陽光発電所、フローティング型太陽光発電所、アクア・ソーラー・ハイブリッド発電所を含め、太陽光発電についてもプロジェクトファイナンスが活況を呈しています。

洋上風力発電所や太陽光プロジェクトに積極的に関与している法律事務所として、筆者の所属する事務所は、スポンサーや借入人だけでなく、貸し手に対しても、台湾法に関する法律顧問を務めています。

その業務には、事業再編、対内投資、政府の許認可、デュー・ディリジェンス、ファイナンスストラクチャー、外国為替、ヘッジ、ならびに現地法に基づく担保権設定、関連するプロジェクト書類およびファイナンス書類のレビューなどが含まれます。当事務所はまた、陸上/洋上風力発電所や太陽光プロジェクトの建設期間・運転期間におけるスポンサーの持分売却も支援しています。

以下に述べる筆者の視点によるプロジェクトファイナンスに関する考察および提言は、ここ数年のプロジェクトファイナンス市場での実務経験に基づいています。

台湾の再生可能エネルギーファイナンスに参入する地元銀行

大手銀行は、台湾でのグリーンエネルギープロジェクトの資金調達に積極的です。これまでのところ、プロジェクトファイナンスの多くは、日本の大手銀行であるみずほ銀行、三井住友銀行(SMBC)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)、フランスのCredit Agricole Corporate and Investment Bank(CACIB)やシンガポールのDBS Bankなどの外資系銀行(ただしこれらに限られない)により、台北支店などを通じて組成または資金提供されてきました。

それらのプロジェクトファイナンス取引のほぼすべては、国際的な金融アドバイザーや銀行によって主導され、それらの取引では国際的な規範や実務慣行が採用されていました。

他方で、台湾の地元銀行は、プロジェクトファイナンス市場にはほとんど参入していませんでした。これは、プロジェクトファイナンスがノンリコースまたは限定リコースという特徴を有し、台湾の銀行のリスク回避的な考え方に反するリスクを伴うためです。

商業銀行のビジネスモデルを採用し、借入人とそのスポンサーの信用力に大きく依存することに慣れていることから、台湾の銀行の多くはプロジェクトファイナンスに積極的には参加しません。一般に、なじみのないプロジェクトへの参加に消極的で、政府系銀行は大規模プロジェクトへの資金供給についてさらに保守的です。

しかし、筆者の経験によれば、台湾最大の民間銀行である中国信託商業銀行(CTBC Bank)をはじめ、台北富邦銀行(Taipei Fubon Bank)、国泰世華銀行(Cathay United Bank)、玉山銀行(E.SUN Bank)、永豊銀行(SinoPac Bank)などの地元の大手銀行は、最近では、再生可能エネルギーに関するプロジェクトファイナンスに積極的に参加するようになっています。

最近の事例では、これらの銀行がデベロッパーの金融アドバイザーを務めたことさえあります。さらに、政府系銀行も、公的信用保証制度の下で、この3年間で徐々にプロジェクトファイナンスに参加し始めています。

銀行以外にも、台湾でプロジェクトファイナンスに参加する保険会社やグローバル機関投資家が増加しています。例えば、ある洋上風力発電所プロジェクトでは、2020年に、グローバル機関投資家や台湾のプライベートエクイティファンドから成るコンソーシアムが合計50%の持分を取得する契約を締結したと発表しました。

保険会社は投資家として参加することができ、また、洋上風力プロジェクトファイナンスにおいて貸し手を務める例もあります。

コーポレートPPAが台湾を変える

Odin Hsu
Odin Hsu
パートナー
Lee and Li
台北
Tel: +886 2 2763 8000 (ext. 2134)
Email: odinhsu@leeandli.com

台湾政府は固定価格買取制度の仕組みを提供しています。しかし、クリーンエネルギー需要の国際的な潮流や、国際的な顧客から台湾の製造業者に対するグリーン電力使用の要求を背景に、より多くの発電事業者が、台湾電力公司に売電するのではなく、コーポレートPPA(企業向け電力購入契約)を通じて企業に直接電力を販売するようになっています。

最も注目すべき事例は、世界最大のコーポレートPPAにおいて、ある洋上風力発電所が発電する電力の全量を台湾積体電路製造(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)に販売している案件でです。

最近では、複数のコーポレートPPAを採用する洋上風力プロジェクトも見られます。これは、新しいモデルの確立を示すものでもあります。

また、プロジェクトファイナンスにおける電力購入者に求められる信用格付要件を満たせない企業がグリーン電力を確保できるよう、政府は政府系企業を通じて、発電事業者と電力購入者の橋渡し役となる電力販売プラットフォームとして機能する会社の設立にも着手しました。

コーポレートPPAで定められる電力単価は、台湾電力公司とのPPA(電力購入契約)に基づく買取価格より高いことから、コーポレートPPAの活用は、台湾におけるグリーンエネルギーのプロジェクトファイナンスの次の段階における鍵となります。

台湾のエネルギープロジェクトがリファイナンス局面へ

台湾のエネルギープロジェクトにおけるプロジェクトファイナンスは、おおむね2018年頃から発展し始めました。その後、約8年を経て、相当数のプロジェクトが建設段階を完了し、商業運転に入ってから一定期間が経過しています。

運転が安定したことで、これらのプロジェクトの多くは、より有利な融資条件を確保するために、リファイナンスを計画しているか、またはその手続を進めています(すでにリファイナンスを完了している案件もあります)。

また、一部のスポンサーは、金融機関との間で負債資本比率の引き上げに向けた交渉を進めています。これにより、株主はプロジェクトへの初期投資の一部を、より早い段階で回収できるようになります。

データセンター向けファイナンスが台湾で拡大

近年、台湾のプロジェクトファイナンスは、主としてグリーンエネルギー関連の資金調達に用いられてきました。しかし、この3年間で台湾におけるデータセンター建設が進み、関連する資金調達の需要も増加しています。これにより、台湾のプロジェクトファイナンス市場の発展における新たな分野が生まれています。

現在のデータセンター案件のファイナンス組成は、純粋なプロジェクトファイナンス方式を全面的に採用しているわけではありません。それでも、基本的にはプロジェクトファイナンスに基づいています。

これを踏まえると、今後数年でデータセンター向けファイナンスは大きく発展すると見込まれます。その過程で、この分野に特化した、より体系化されたプロジェクトファイナンス方式が生まれ、徐々に確立されていく可能性があります。一方、台湾北部では、電力供給の制約がデータセンター建設のペースや規模に悪影響を及ぼし得ることが懸念されています。

台湾のプロジェクトファイナンスの成長は続く

過去10年間、台湾のプロジェクトファイナンス市場はグリーンエネルギー案件の資金調達需要を背景に、急速に成長してきました。

グリーンエネルギー需要が引き続き見込まれることに加え、政府がデータセンター建設への投資も促進していることから、台湾のプロジェクトファイナンス市場は成長基調を維持すると予想されます。さらに、新たな資金調達分野にまで拡大する可能性もあるでしょう。

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